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「トイ・ストーリー4」を観てきた。
監督はジョシュ・クーリー氏が務めている。トイ・ストーリーシリーズの続編となる本作であるが、「トイ・ストーリー3」はウッディ達とアンディとの離別をもってきれいに締めくくられていた。
なぜ、続編を描くことになったのか?監督自身も製作の話を持ちかけられた当初は驚いたようだ。
しかし、トイ・ストーリーシリーズの全作品に関わっているアンドリュー・スタントン氏から”「トイ・ストーリー3」でウッディとアンディの物語は終わってしまったけれども、ウッディの話としてはまだ終わっていない”と言われたとのこと。
これを聞いてクーリー氏は納得し、製作に取り掛かることができたらしい。
そんな「トイ・ストーリー4」であるが、「輝ける場所は人それぞれ」をテーマとしていることを物語を通して感じた。
製作に着手したものの、監督はエンディングをなかなか決められずにいたそうだ。最高傑作と言われた「トイ・ストーリー3」の続編である。プレッシャーは相当なものであったであろう。
ある時、エンディング案がいくつも出た中で、ある一つを監督がスタッフに伝えたところ、何人かは泣き出した。ただ口頭で伝えただけなのにだ。
監督はこれに手応えを感じ、ようやく上映されたエンディングに定まったそうだ。
「トイ・ストーリー4」は元の持ち主であるアンディがウッディ達おもちゃを新たな持ち主となるボニーに授けたその後を描いた物語である。
ウッディ達はボニーの元でも子供を楽しませるおもちゃとして過ごしていた。
…のだが、なぜかウッディはボニーから気に入られていないらしく遊ばれなくなっている。
アンディの一番のお気に入りだったウッディは今や埃をかぶったおもちゃになりかけているのであった…。
ある日、ボニーが幼稚園の体験会に行くことになった。ボニーが楽しく過ごせるか不安に感じたウッディはこっそりついていくことにする。
案の定、幼稚園では上手く馴染めず泣きそうになってしまうボニー。しかし、機転を利かせたウッディがボニーにおもちゃ作りをさせることで彼女は楽しく体験会を過ごすことができたようだ。
この時に作られたおもちゃが「フォーキー」であり、ボニーの一番のお気に入りとなった。
フォーキーは自分をゴミだと思っているらしく、隙あらばゴミ箱に入ろうとする。ボニーにとって最も重要なおもちゃと考えているウッディはフォーキーを説得しゴミ箱に入ることを幾度となく阻止する。
”子供に遊んでもらい楽しませることがおもちゃの幸せ”
と考えているからであろう。もはや持ち主のお気に入りではないウッディは、ボニーを楽しませることができるフォーキーのお世話役としてふるまう。
どうやら、本作のウッディの役回りはいつもとは随分異なるようだ。
物語は進み、ウッディは持ち主のいない旧友ボーと再会し自立するという新しい価値観に触れる。
さらに、子供に愛されたことのないおもちゃ達にも出会い、現在の自身の境遇重ねて悲しみを理解する。
物語の詳細は省くが、最後にはバズやジェシーらと別れ自立し、おもちゃ達が子供に愛されることを手助けする生き方を選ぶ。
子供を楽しませる役目を終え、他のおもちゃに幸せにすることを生き方の目標としたウッディ。
それぞれの適材適所を見つけること、すなわち、輝ける場所を見つけることの大切さが物語を通して伝えられている。
人は自分の価値観だけを元に物事の判断を下しがちである。
上手くいっているときはまだしも、一旦つまづくとその価値観に縛られ悩みや問題が一向に解決できないなんてことはよくある。
実は問題がそこまで大きなものでない場合でも、だ。
ウッディのように、他人の価値観に触れることで生き方の指針を定め、人生をよりスムーズに、よりスマートにしたい。
これまでの生き方に対する反省も込めてそう思った…
見応え十分な「トイ・ストーリー4」は公開3日間の動員数は127万人、興収は17億686万円と洋画アニメーション歴代No.1オープニングの記録を樹立。公開日7月12日から33日目となる8月13日の時点では興収が80億円を突破しまだまだ人気を集めている。
多くの人に観られるだけの価値ある作品であることは間違いないようだ。