学歴と資産形成:大卒と高卒どちらがお得?

はじめに

資産形成をする場合、大卒・高卒どちらが得でしょうか?気になったので言及していきます。

 

結論としては適切なお金の使い方ができるならば、資産形成を行うという点では高卒の方が有利だと思われます。

 

大卒・高卒に関わらず、大多数はどこかの会社のサラリーマンとなりますよね。サラリーマンが資産形成を行う場合、主な元手は給与所得です。資産形成には株式投資や不動産投資など色々な方法がありますが、個人の能力や資質が必要であり、リスクが高いことが多いです。何より運用する金額が大きいので、この元手を給与所得で作り出せる人は限られてきます。

 

小さな額から運用できる資産形成方法としてインデックス投資があります。インデックス投資は個人の能力はあまり必要ではなく、ローリスク・ローリターンな誰でも始められるものです。後述しますが能力よりも、運用期間が重要です。

 

本記事では異なる学歴のサラリーマンがインデックス投資で資産形成した場合について論じます。

 

運用期間と給与所得の学歴ごとの違い

会社員として大卒と高卒で異なる点は給与額就業開始年齢二点について詳しく見ます。

 

 

給与額 

厚生労働省が公表している平成29年度版賃金構造基本統計調査を参考にして、年齢別の平均年収を学歴ごとにまとめました。

 

年齢 大卒・大学院卒/万円 高専・短大卒/万円 高卒/万円
20~24 276.0 249.0 241.8
25~29 316.6 283.4 273.5
30~34 385.3 319.6 306.8
35~39 448.7 356.6 337.7
40~44 511.7 398.0 369.7

 

大卒が卒業するまでの4年間に高卒が得る収入を計算します。20~24歳高卒の平均年収を基に計算すると、241.8×4=967.2万円となります。

 

では大卒が4年間で開いた差を埋めるのは何歳頃でしょうか?年齢ごとの収入差を基に計算すると、

23~24歳 (276.0-241.8)×2年=68.4万円

25~29歳 (316.6-273.5)×5年=215.4万円

30~34歳 (385.3-306.8)×5年=392.4万円

35~39歳 (448.7-337.7)×5年=555.0万円

40~44歳 (511.7-369.7)×5年=709.8万円

 

23~34歳で得られる収入差の合計は68.4+215.4+392.4=676.2万円、23~39歳で得られる収入差の合計は、68.4+215.4+392.4+555.0=1231.2万円であることから、大卒が高卒より総収入が高くなるのは35~39歳ごろになると思われます。

 

ちなみに大卒と高専・短大卒とを比較すると、大卒が卒業するまでに高専・短大卒が得る収入の合計は249.0×2=498.0万円

 

年齢ごとの平均年収の差から、大学卒業時に開いた差を埋める年齢を計算すると、

20~24歳 (276.0-249.0)×2=54.0万円

25~29歳 (316.6-283.4)×5=165.6万円

30~34歳 (385.3-319.6)×5=328.8万円

35~39歳 (448.7-356.6)×5=460.2万円

40~44歳 (511.7-398.0)×5=568.2万円

 

大卒と高専・短大卒が得られる収入差の合計は、23~29歳では54.0+165.6=219.6万円、23~34歳では54.0+165.6+328.8=548.4万円であることから、大卒が高専・短大卒より総収入が高くなるのは、30~34歳ごろになります。

 

就業開始年齢

インデックス投資にとって重要なのは運用期間。

 

インデックス投資の利回りは特定のインデックスの値動きと一致します。

 

世界経済の成長率は約6~7%と言われています。そのため世界市場に分散投資するインデックスファンドに投資した場合、一年の平均利益も同様に6~7%です。お世辞にも高いとは言えないでしょう…。

 

しかし、長期間積み立てていくと話は変わってきます。複利効果により元本は一年では1.06倍であったものが、二年で1.06×1.06=1.12倍、三年で1.06×1.06×1.06=1.19倍、そして十年では1.06×1.06×・・・×1.06=1.79倍と雪だるま式に大きくなっていきます!

 

利益の一部を税金に納めて元本が毎年4%程成長すると仮定すると、一定の金額を毎年積み立てた場合、元本は10年間で約1.20倍、15年間で約1.33倍になります。

 

つまり積立年数が長い程元本も大きく運用の成果も良くなります。毎年100万円積み立てたとすると、運用結果は10年間なら約1200万円、15年間なら約2000万円と800万円近い差になるのです。

 

高卒は大卒よりも就業開始年齢が4年間早いですよね。大卒が浪人・留年をした場合はもっと差が広がります。同い年の大卒・高卒がそれぞれ就職した一年目から毎年100万円でインデックス投資を開始した場合、高卒が就職してから15年後の時点で資産総額に800万円近くの差が開くという訳です。

 

高卒が就職してから15年後というのは34歳であり、先程の計算から大卒の給与所得総額が高卒の給与所得総額を上回る時期でした。しかしインデックス投資に毎年100万円積み立てていた場合には、資産総額に800万円の差が生じていることがわかりました。

 

また積立をその後も続けた場合には資産総額は、就職してから20年後には2980万円、25年後には4160万円、30年後には5610万円、35年後には7310万円と指数関数的に増加していきます。注目して頂きたいのは同じ5年間の差でも、年を経るごとに金額の差が大きくなっていることです。

 

インデックス投資では運用期間が長い程、資産総額が加速度的に大きくなります。

 

資産総額の増加速度はほとんどのサラリーマンの昇給スピードよりも速いと思われます。

 

おわりに

以上から資産運用という観点では、高卒が有利であると考えられます。

 

大まかな仮定で突っ走った感じはありましたが、個人的に気になっていたことだったのでまとめてみました。

 

院卒の筆者にとって望ましい結論ではありませんでしたが…

 

ここまで読んで下さりありがとうございましたm(_)m